「伝統を守りながら浪費を減らす」中秋節

毎年中秋節になると香港では100万以上の月餅が廃棄される。ひと家庭につき平均50本のネオンライトが捨てられ、中秋節で集う半数以上の家族や親戚同士の食事会では、食べ物を廃棄している。これは中秋節がもたらす障害とも言われ、「人は月を愛で、環境は破壊される」とも言われるほど。今年もまもなく中秋節がやってくるが、世間で注目される環境保護に対して、伝統を守りながらどのように対策を打てれるかが大事となる。

ある調査結果では、毎年90%の家庭が2〜3個の月餅を購入するが食べ切らずに廃棄され深刻な浪費問題につながっている。近年環境問題が取り上げられ減少の傾向も見られるが、それでも毎年100万個の月餅が廃棄されている。これらを積み上げるとifcの高さにも匹敵するというから驚きである。

月餅の廃棄は、食物の問題だけでなく、関連する包装や、輸送問題などCO2の排出増加にもつながっている。2022年を例に挙げると、180万個の月餅が廃棄され、1,200tの二酸化炭素が排出され、これを吸収するのに10万本の木が1年かかると言われる。

このような状況を受け、メーカー側は過剰包装への対策など簡素化が求められると同時に、市民にも月餅を贈る以外の代替え案が模索されている。中秋節は家族や親戚が集い、互いを思いやる本来の意味を忘れず、簡単な食事や心のこもったギフトであれば充分である。「伝統を守りながら浪費を減らす」ことが環境保護につながっていく。

ニュースソース:

https://www.greenpower.org.hk/chi-all-about-greens/an-eco-friendly-mid-autumn-festival