【香港ローカル ニュース Vol. 40】

 5月31日は、地下鉄太子(プリンスエドワード)駅でデモ参加者を封じ込めた上での無差別逮捕が起こってから9か月目にあたり、ネット民の呼びかけに応じた市民が、プリンスエドワード駅とセントラル駅でそれぞれ献花と黙祷が行われました。

その際に、大量の暴徒対策警察がプリンスエドワード駅外に配備され、封鎖線を敷き、区議員が現場で献花を代理で受け取るなど、この間に数名の通行人が警察の職務質問や荷物検査に遭い、足止めされました。

この他、5月31日深夜には3名の青年が大圍 (Tai Wai)一帯の歩行者用地下道の壁に政治的メッセージの張り紙をしている際に、警官に現場逮捕され、そのうち16歳の少年がテープ・カッターナイフを所持していたことから、器物損壊および不法な用途で使う器具を有していた疑いで拘束されました。

  プリンスエドワード地下鉄駅最寄のネイサンロード沿いにある聯合廣場(Allied Plaza)の向かいのバス乗り場付近では、多く人がシュプレヒコールを挙げ、暴徒対策警察隊がパトカーから降りてきて、職務質問や荷物検査を始めた。

夕方あたりに、ネットでの呼びかけに応じてプリンスエドワード駅B1出口で献花しようとする市民が現れるが、暴徒対策警察隊が現場にあるものを撤去してから、手すりに封鎖線のテープを渡し、誰も近寄れないようにした。数名の油尖旺区の議員が封鎖線の外で花を代理で受け取っていたが、三十分ごとに箱がいっぱいになり、箱の中身を空けてはまた置くということを繰り返していた。

警察側はプリンスエドワード西通りと、ネイサンロードの十字路に重装備の警官を配置し、四隅に多勢の暴徒対策警察隊を置くほか、大通りの角では「インタビュー区」を厳重に統制していた。メディア通信人がケーブルテレビの記者に「どうして4人もいるんだ」と詰問したところから、記者と警察渉外科の長官である高振邦との言い合いに発展した。

警察側が地下鉄プリンスエドワード駅出口を封鎖したので、数名の区議会議員が花束を代わりに受け取っていた


午後8時くらいになると、ネイサンロードに近い始創中心(英文:Pioneer Centre)に向き合うように、「五つの要求、ひとつも欠けるな」などのスローガンを叫び始め、大量の警察車両が聯合廣場(Allied Plaza)向かいのバス乗り場に入ってきて、低速運行車線を封鎖した。大勢の警官が車から降りてくると通行人に職務質問や荷物検査を始めると同時に、封鎖線を上げて、報道陣を十メートル範囲の外に追い出した。また、康民角休憩所の向かいでも暴徒対策警察隊が車から降りてきて、10分ほどにわたり職務質問や荷物検査を行った。

 一方、セントラルのIFCモールでは昨晩数十人の市民が吹き抜けのアトリウム部分に集まり、フロアに標語や新聞の切り抜きなどを置き、「五つの要求、一つも欠けず」の仕草をしたりバナーを掲げたり、何度かスローガンを叫ぶ場面もあった。ビルの警備員は脇で見守っており、抗議活動を阻止するのでもなかったが、モールの外ではパトカーが警備態勢をとっていた。

ステッカー・ポスターを貼る青年が逮捕される

 昨晩(5月31日)零時ごろ、大圍車公廟路 Che Kung Temple Road, Tai Wai 翠田街 Tsui Tin Streetの十字路の歩行者用地下横断通路の壁にポスターなどを張り紙しているという通行人からの通報があり、警察が現場に出向いてその場にいたうちの一人16歳の少年を逮捕した。糊のスプレーを2本、カッターナイフを1本持っており、器物損壊と違法な用途で使用可能な器具を持っている疑いで、警察署に連行された。その他2名の青年は翠田街方面に逃げたため、この件は沙田警區刑事調查隊 Sha Tin District Crime Investigational Departmentに引き継いで調査することになった。

出典:【アップルデイリー】