【香港ローカル ニュース Vol. 84】
コロナ禍の香港市民を支える第二弾の給付金の受付が7月4日から始まりました。
二回目の給付金は5,000香港ドルで、受給資格者はざっくり言うと香港永住者で、6月18日以前に連続して24カ月以上香港に居住している者です。受付初日は155万人が登録したとのこと。
受付は8月14日までとなっており、専用アプリ「智方便」(iAM Smart)をスマートフォンにダウンロードして登録するやり方と、ネット上で直接登録するやり方があります。いずれにしても今回の注目点は、複数のプリペイドカードや電子決済のアカウントを支給の経路にしている点です。一回目の支給は銀行口座振り込みでした。二回目助成金(5,000香港ドルの消費バウチャー)の受け取りには、「支付寶香港AliPay」、「八達通オクトパスカード」、Tap & Go「拍住賞」(大手通信会社香港テレコムが株主にいるバーチャル銀行MOX Bank系で、デビットカードシステムのUnionPay銀聯とリンク)、それに中国本土SNS最大手の微信とリンクした「WeChat Pay HK」の四つがプラットフォームとなっています。
また、支給額の受け取りを直接公共料金の支払いや行政サービスの費用支払い、あるいは寄付や他の人の個人口座への振り込み、現金換金, また保険を含む金融商品の支払いも直接充当はできないことになっています。
登録受付開始は7月4日ですが、7月17日までに登録を済ませれば、第一回の8月1日の2,000香港ドルの支給には間に合うそうです。
どのプラットフォームを使うかによって変わりますが、最低でも二回に分けた受給となり、消費の有効期限は翌年の旧正月前までとなっています。
今回の消費バウチャーによる政府の支給は、720万人が受益者となると見られており、金額にして360億香港ドルの規模に上る。
しかし、専用アプリを使った市民は平均3時間ほどの「順番待ち」の状態に陥り、政府側の誘導とアプリの性能に不満が出ています。香港政府の行政の面から、視覚障碍者への配慮が欠けているとの批判も出ており、文字読み上げソフトとのマッチングが悪くて登録作業が完了できないと言われています。
この他、政府の支給金(消費バウチャー)をどのように受け取るかの他、市民からお金を落としてもらう各種店舗側も、商機を捉えるために数々のプレミアムを付けて、少しでも多く自社で消費をしてもらうよう「優待」を取り揃えています。
業界は10%以上の売り上げ増になることを期待しているが、旅行業が回復していないため、消費バウチャーの効果に過大な評価をしていないと伝えられています。
上図は、5月の売り上げ実績:
宝飾品・時計など 54.8% ↑
自動車と部品 28.3% ↑
燃料 22.4% ↑
薬品・化粧品 19.3$% ↑
スーパー商品 3.5% ↓
意外にも貴金属宝飾・時計の売り上げが大きく伸びているのは、今年第一4半期にロックダウンや集合制限が緩和されてきたものと思われます。
ニュースソース:https://news.now.com/mobile/finance/player?newsId=440540