香港で体験する異文化の知恵:古代エジプト展「Ancient Egypt Unveiled」

香港では2025年11月20日より、香港故宮文化博物館にて大規模な古代エジプト展 「Ancient Egypt Unveiled: Treasures from Egyptian Museums」 が開催されています。
今回の展示では、エジプト各地の主要博物館から集められた約250点の貴重な遺物が一堂に会し、古代エジプト文明の豊かさと奥深さを体感できる貴重な機会となっています。
展覧会の見どころ
1. 幅広いコレクション
展示品は、巨大な石像や彩色された石板、金装飾品、
ミイラを納めた棺や動物のミイラまで多岐に渡ります。
特にツタンカーメン王やアクエンアテン王の像、バステト女神(猫の神)のミイラなど、
歴史的にも象徴的な展示物が多数揃っています。
2. テーマ別展示
展覧会は以下の4つのテーマに沿って構成され、ストーリーを追いながら古代文明を理解できる仕組みです。
- ファラオの地:王権、宗教、日常生活を中心に、古代エジプト社会の構造を学ぶことができます。
- ツタンカーメンの伝説:若き王の功績や神話的要素に触れつつ、関連する遺物を鑑賞できます。
- サッカラの秘密:近年発掘されたサッカラ遺跡からの出土品を通じて、当時の生活や技術の一端を垣間見ることができます。
- 古代エジプトと世界:他文明との交流や影響を示す展示を通じて、エジプト文明の世界史的な位置付けを理解できます。
3. デジタル技術との融合
本展覧会では、3Dモデリングやプロジェクションマッピングなどのデジタル技術を活用しています。
像やミイラの修復前後の比較、マミフィケーションの過程を視覚的に体験できるコーナーもあり、
伝統的な展示に最新技術を組み合わせることで、より深く理解できるよう工夫されています。
ビジネスパーソンへの視点
古代文明の展示は、単なる文化体験にとどまりません。
忙しい日々の中で異文化に触れることは、
思考の幅を広げ、創造性や洞察力を刺激する良い機会になります。
- 歴史から学ぶ組織やリーダーシップ:長い年月を経て残された文明や制度には、現代の経営や組織運営にも応用可能な知見が含まれています。
- 文化×デジタルの融合:展示物の解説や体験にデジタル技術を活用している手法は情報提供やコミュニケーション、教育のあり方を考えるうえで参考になります。
- リフレッシュ効果:日常業務から離れ、異なる文化や時間軸に身を置くことで、心を整え、新しい発想を得ることができます。
展覧会の国際的意義
今回の展示は、単なる文化紹介に留まらず、
エジプトと香港、さらには中国との文化交流という意義も持っています。
2026年は中国とエジプトの外交樹立70周年にあたり、
この展示は文化外交の一環としても注目されています。
香港故宮博物館では、古代中国文明の遺物と並べて展示することで、
二つの古代文明の知恵や価値観を比較・体感できる構成になっています。
個人的な感想
実際に展示を見て、古代文明の知恵や工夫には現代ビジネスにも通じる洞察があると感じました。
長期的な視点で残された文化や制度には、
組織運営やリーダーシップのヒントが隠されているように思います。
日常の忙しさから離れ、異文化や歴史に浸る時間は、
頭をリフレッシュさせ、新しい発想や視点を得るのに非常に有効でした。
デジタル技術と伝統文化の融合も印象的で、
情報提供の方法や体験の作り方に工夫があり、ビジネスや教育の現場にも
応用できそうな示唆を感じました。
基本情報
- 会期:2025年11月20日〜2026年8月31日
- 会場:香港故宮文化博物館(Gallery 9)
- 開館時間:10:00〜18:00(平日・日曜)、〜20:00(金・土)※火曜休館
- チケット:HK$190(特別展+ギャラリー1–7)、HK$230(全ギャラリーアクセス)
- 公式サイト:HKPM公式ページ

