「え、こんな時間まで?」 夜10時でも元気な香港

香港へ出張で来られたお客様をご案内していると、よくこんな言葉をいただきます。

「香港って、夜になっても人が多いですね。」

確かに、その通りです。

私たちにとっては見慣れた景色ですが、日本から来られた方にとっては少し驚く光景なのかもしれません。

夜10時を過ぎても、中環(Central)や銅鑼湾(Causeway Bay)、尖沙咀(Tsim Sha Tsui)には多くの人が歩いています。

ショッピングバッグを持っている人。

レストランへ向かう家族連れ。

仕事帰りに同僚と食事を楽しんでいる会社員。

平日にもかかわらず、「今日は何かイベントがあるのかな?」と思ってしまうほど街には活気があります。

でも、これは特別な日ではありません。

香港では、ごく普通の日常です。

日本では「仕事が終わったら家へ帰る」という人が多い印象があります。

一方、香港では仕事が終わってからが一日の後半戦。

夕食を食べに行ったり、買い物をしたり、友人とお茶をしたり。

夜の街を楽しむ人が本当に多くいます。

もちろん夜景も美しいのですが、それ以上に印象的なのは「人が元気」だということ。

歩いているだけで街のエネルギーを感じます。

では、なぜ香港は夜になってもこれほど活気があるのでしょうか。

理由の一つは、やはり外食文化です。

香港では朝・昼・晩を外食で済ませる人も珍しくありません。

仕事帰りにそのままレストランへ向かう人も多く、人気店では夜9時を過ぎても順番待ちの列ができています。

日本のように「夜ご飯を食べたら家でゆっくり」というより、「食事も外で楽しむ」という文化が根付いているように感じます。

もう一つは、街のコンパクトさです。

香港は公共交通機関が非常に発達しているため、仕事帰りに少し寄り道をしても帰宅時間はそれほど変わりません。

MTRは本数も多く、バスやタクシーも利用しやすいため、「少し買い物をして帰ろう」「デザートを食べて帰ろう」という選択がしやすいのです。

その結果、夜になっても人の流れが途切れません。

この”夜型”とも言えるライフスタイルは、ビジネスにも表れています。

香港では、お客様との打ち合わせが夕食を兼ねて行われることも珍しくありません。

日中はそれぞれ仕事に集中し、夜は食事をしながら情報交換をする。

堅苦しい会議室よりも、リラックスした雰囲気の中で話が進むことも多くあります。

実際に香港で仕事をしていると、「夜の時間をどう使うか」も仕事の一部なのだと感じます。

私自身、日本へ帰ると「夜は静かだな」と感じることがあります。

もちろん、それぞれの国に良さがあります。

ただ、香港では夜になっても街が止まりません。

仕事を終えた人たちが思い思いの時間を過ごし、レストランには笑い声があふれ、ショッピングモールにも人が集まっています。

そんな景色を見ていると、「夜だから一日が終わる」のではなく、「夜もまだ街は動き続けている」という感覚になります。

旅行では夜景が印象に残る香港ですが、実際に暮らしてみると心に残るのは、ネオンよりも人の活気かもしれません。

これからもこのブログでは、制度や数字だけでは伝わらない、香港で暮らしているからこそ気づく日常をお届けしていきたいと思います。